遠呂智…戦国と三国を混沌に陥れた魔王
多くのものが絶望するなか、遠呂智を倒さんと野望をもつ者も少なくなかった
そんな所に全く別世界の人間達の姿があった
あぁ何という奇劇(忍編)
「うっ……ん?」
痛む後頭部をさすりながら起きあがると自分は今まで布団に包まれていることが分かった
「あれ…?俺…」
見慣れぬ屋敷にどうやってきたのかわからない
覚えていることと言えば…
「変な空間に吸い込まれたと思ったら…空にでて」
そのまま受け身をとれずに後頭部強打
「俺、良く生きてたなー!!」
タフさに感激
「起きたのか」
「あ、どうも」
突然現れた男に軽く会釈をする
巨体、金髪で髪は長い
顔つきは知り合いに良く似ている
「あの…此処は?」
男に尋ねてみる
「此処はー…遠呂智の領土だ。俺はその一角に住んでる」
「遠呂智?」
今度はその名を聞いてみると男は呆気に取られたような顔をした
「驚いたねぇ…その名を知らない人間がいるとは」
「すいません。」
なんで謝る俺
「いいさ、別に義務じゃないしな」
男は笑った
あ、なんかこの笑顔。可愛い(要カメラ)
「なんだい?俺の顔をじろじろ見て」
「あ、いや…笑顔が素敵だなーと」
「そりゃどうも」
しかし見れば見るほど知り合いに似てくる
つか、実は俺だまされてるとか?
まさかー(笑)
「あのぉ…失礼っすけど名前は?」
「ん?俺かい?俺は前田慶次って言うんだ」
「がふっ(吐血)」
予感的中☆
他人の空似かと思い聞いてみるともろ同性同名
あまりの出来事に血が自然に口から出てきたよ!!
「おーい…大丈夫かー」
布団に丸まってプルプルしてる俺に声がかかる
絶対語尾に(笑)付いてるよ(笑)が
「大丈夫でつ…」
「ははは、あんた面白いわ。名前は?」
「猿飛佐助って言います」
なんとか持ち直し名乗る。
だが衝撃的事実に体はまだ震えていた。
人間の体って神秘だね!
「よぉし佐助、一つ聞くが行くところはあるのかい?」
「え、行くも何もここがどこかも把握してないんだけど…」
なんと言っても落ちてからの記憶が無いのだ
行き先どうこうの言える状態じゃない
「うーん、その様子じゃわかってねぇな」
説明はややこしいのだが
と付け足し慶次さんは口を開いた
説明省略(決して作者が面倒くさい訳では無いよ☆)
「と、言うわけだ」
「マァ、ユメノナカノコトミタイ!」
な、なんて事ですか!
確かに『センゴク』だけれど慶次さんの言ってるのは『戦国』の方で、俺の住んでる所は『仙国』なのだ
つまり、俗に言う『別世界』なわけで
しかも三国志時代の人もいるそうで
滅茶苦茶も良いところのようで
で、俺はなに人?
そんな謎な疑問と一人葛藤しているとなにやら足音がした
「お、来た来た。」
のそりと現れたのは慶次さんと同じくらい大きな人だった。
彼とは違って威圧感だだ漏れしてるけど
「ど、どうも〜…」
「ふんっ…」
こわっ!!威圧だけで圧死してしまう…
「呂布よー…もうちょっと柔らかく対応出来んのかい?」
「これが素だ。」
この方、素でこんだけ怖かったら怒ったらどうなるのか…
考えたくもない
「あの…俺何かしました?」
恐る恐る聞いてみる
「何かしたのはお前さんじゃなくて、こっちだ」
慶次さんが呂布と言う人を親指で示す
え?状況が読めないんっすけど
「こいつ矛ブン回してたら柄の一部がお前さんの頭に当たったようでな」
そう言えば、後頭部に衝撃あってから妙な滞空時間があった気がする
「見事に吹っ飛んでたぞー」
あ、なるほど…話を箇条書きで書くと
自分の世界でよく分からない所に吸い込まれる
↓
なぜか上空に転送される
↓
落ちる
↓
激突直前に呂布氏により後頭部を激しく打たれる(武器の柄で)
↓
その反動で真横に吹っ飛ぶ
↓
そして転がりながら着陸
「な、なんて事だ!!今実は首が後ろ向いてたりしないよね…?」
自分の腹が見えるから大丈夫だとは思うけど…
「なら今生きてはいないだろうな」
からかうように慶次さんが言うが笑い事ではない
俺の世界では常識外がまれにいる(お館様とか)
見た感じは普通なので大丈夫っぽいかな…
「それで、あの…呂布さんは…?」
「死んでいたら後味悪いからな。確かめに来ただけだ」
「ほお、また随分と素直じゃないねぇ」
「何だと?」
今の一言で場の雰囲気が冷たいものに変わったのを俺は見た!!
豪雪地帯な雰囲気?
だが、一瞬にしてそれは溶けだし今度は噴火した
つまり喧嘩が始まったって事
万事休す俺
「ぎゃー!!止めてー!!」
武器は持って無いけど取っ組み合いの大喧嘩
巻き込まれたら今度こそ死ぬ
「喧しいわ!!馬鹿めー!!」
突然発砲音が聞こえた
誰かが鉄砲を撃ったらしい、物騒な
「おー政宗。わりぃわりぃ」
「…ふん」
今ので喧嘩は治まったらしい
ありがとう政宗(泣)
「たくっ、怪我人がいるというのに暴れる阿呆共めが。少しは巻き込まれる側の気持ちにもなってみろ」
どうやら常識人らしいが、ちっさくて見えない
いや、他二名がでかすぎるの間違い…
二人の間を割って進んできたのは眼帯少年だった
「気分の方はどうだ?」
「あ、まだ頭痛いっすけど他はないかな?」
「うむ、まだコブもでかい。一応冷やしておいた方が良いかもしれん」
そう言って持ってきた水桶の中にある手ぬぐいを絞って渡してくれた
なんて世話上手な子!!
「ありがとう…優しいね」
そういうと顔がどんどん紅くなってった
「おーい政宗ー、耳まで紅いぞー」
慶次さんが茶化す
一方、呂布さんは喧嘩が止められたのが納得いかない様子でそっぽを向いている
対称的な二人だこと
でも、悪い人達ではなさそうだ、うん
そんな中、一つ疑問が浮かんだ
「そういえば…皆さん名のある武将さんですよね?なのに俺なんかに構ってて良いんですか?」
率直な疑問
前田慶次
伊達政宗
そして書面でしか知らない呂布という人物
名だたる有名武将ならば、こんな訳分からない人間に裂く時間など限られてくる
なのにここにはそんな人間が3人もいるって、どういう状況なのだろう
「なぁに。俺たちなんざ戦場に出なけりゃ暇人さ」
「はぁ…」
「第一、俺や呂布は机にかじりつくのは苦手でね。」
見たとおりというか何というか…
つまり、戦専門と言うことかな?
ぼやっと考えながら冷えた手拭いを腫れた場所へ当てると意外に痛かった
「いっつー…」
「痛むか?」
心配そうに顔を見る政宗についつい胸キュン
こんな弟欲しいわー…
で、慶次さん達がお兄さんで…
って、何理想家族作り上げてるの
俺には忍びの里に養わなきゃいけない家族(父、母、妹)がいるでしょ!
まぁ、嘘だけど
そういえば、どんちゃん騒ぎですっかり忘れていたことがあった
それは、俺の他にも確実に吸い込まれた人間がいること
「あのー…俺の他に落ちてきた人とかは?」
これで居たけど死んでた☆なんて言われたらどうしよう!
わー!すごい嫌!
「ん?他には居なかったぜ?」
慶次さんの言葉に安心
いやいやいや!それはおかしいぞ猿飛佐助!
確認出来ない=死んでる可能性あり
ってことだぞ!
お館様(君主)やユッキー(上司)ならまぁ仕方ないか
で終わるけど後の二人は心配だな…
どうか無事でいますようにと
激しく暴れる巨体二乗を横目にお願いした
「静かにせんかー!!」
再び政宗の銃口が火を吹いた
体…もつかな?